あなたのビジネスは、顧客にとってどんな存在でしょうか?
- ネコ的?
- 懐中電灯的?
今回はちょっと変わった視点で、ビジネスモデルを考えてみましょう。

人間が「解決したい」と思う要素を
- 不便
- さびしさ
に大きく分けてみましょう。
「不便」も「さびしさ」も、ともに人々の生活に深く関わる問題という点では同じです。
けれども両者の解決方法は異なる性質を持ちます。
たとえば
- 「不便」を解決する「懐中電灯」
- 「さびしさ」を解決する「ネコ」
を対比してみると。
かたや懐中電灯は、停電時など、暗い場所を明るく照らす必要がある時には非常に有用。
でも必要がなければ引き出しにしまわれます。
次の必要なタイミングまで使われません。
一方、ネコは継続的に必要とされます。
いないと飼い主は「さびしい」と感じます。
いったんネコとの生活が始まったら、もはやその不在は想像できません。
生活の中にネコが入ってきたが最後、ネコがいないと欠乏感を覚えます。
ネコは生きものだから世話をする必要があり、金と時間と手間がかかりますが、そのこと自体が喜びとなります。
出張中などで会えない日が続くと「元気かな?」と思い出します(というより、そもそも出張しませんね)。
よそのネコを見たるたびに「うちのコ」を思い出します。
帰宅後に無事再会を果たすと満ち足りた気持ちになります。
満ち足りたからといって、そのあとネコを引き出しにしまうことはありません。
ずっとそばにいてほしいと思います。
ま、ネコはツンデレなので、こっちがいてほしいときにいてくれるとは限らないのですが。
▽
「不便」を解決する懐中電灯は、欲しいときにはすぐに欲しい。
けれども、用が済んだら片づけられてしまいます。
用がないときの懐中電灯は、懐中電灯にもよりますが、通常は飾りにもならないから、片づける一択。
しかし「さびしさ」を解決するネコは、そもそも用済みになりません。
片づけられることもない。
ようするに、
- 「不便」の解決策は、「不便」が発生したときに強く必要とされ、そうでないときは邪魔。
- 「さびしさ」の解決策は、いつでも 何となく必要とされ、邪魔にはならない。
「不便」は物理的に解消できるが、「さびしさ」は、単に物理的な状況を変えるだけでは解決できません。
懐中電灯は、ちゃんと光ってくれるなら安いのでかまわない。
だがネコはそうはいかないですよね。
同様にカワイイなら、もっと愛想がいいネコに変えよう、とはなりません。
食事代などの維持費が安いネコのほうがいいや、ともなりません。
よそのコと比較することがない。
なにより恐ろしいのは(笑)、
ネコは「便利」という意味ではなんの役にも立たない
というところでしょう。
▽
この話は、懐中電灯とネコに優劣をつけようという目的のものではありません。
この対比から自分のビジネスが
- 「懐中電灯型」なのか
- 「ネコ型」なのか
を認識することの意味が見えてきます(やや強引かもしれませんが)。
懐中電灯型ビジネスは、顧客の即時の問題を解決し、その効果は短期間で明確になります。
ネコ型ビジネスは顧客との長期的な関係を築き、持続的な価値を提供します。
どちらに重点を置くかは、事業の性質によりますね。
- 懐中電灯型ビジネスであるにも関わらず、ネコ型のように長期的な関係構築に焦点を当ててしまうと、効率性が損なわれ、コストが不必要に増大するかもしれない。
- 逆にネコ型ビジネスが懐中電灯型のように短期的な効果のみを追求してしまうと、顧客の忠誠心やブランドへの愛着を損ね、結果として長期的なビジネスの機会を逃すことになるかもしれない。
自分の事業がどのような価値を顧客に提供しているのか、その価値が「懐中電灯」なのか「ネコ」なのかを意識することには、何等かの意味があるように思えます。

「ネコ度」と「懐中電灯度」を診断してみよう
あなたのビジネスは「懐中電灯型」でしょうか?
それとも「ネコ型」でしょうか?
それを理解することで、より効果的な戦略を立てることができます。
もし、あなたのビジネスが
- 顧客の「困った!」をすぐに解決するものなら、懐中電灯型かもしれません。
- 顧客が「いないと寂しい」と感じるような存在なら、ネコ型かもしれません。
どちらのタイプであるかを意識することで、ビジネスの方向性やマーケティングの手法がより明確になります。
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